先日10月3日~5日に東京国際フォーラムで行われた第31回ICOI世界学術大会http://jp.icoi-ap.orgに初めて参加してきました。
ICOI(International Congress of Oral Implantologists)は、1972年に作られた国際的な口腔インプラント学会です。より良い歯科治療を患者さんに提供するため、インプラント教育に努め、世界最大規 模のインプラント学術団体であると同時に、インプラントの継続教育を提供する最大の機関としての役割も果たしています。会員は一般歯科医から腔顎顔面外科医、歯周病専門医、補綴専門医、歯内療法専門医、歯科矯正医、歯科技工士、歯科衛生士、研究者、大学教員、歯学部生、卒後研修医,歯科業界の代表者など幅広い領域にわたっています。
矯正専門でインプラント?!と思う人もいるでしょう。確かに、インプラントといえば、いわゆるデンタルインプラント(人工歯根)を思い浮かべる人がいと思います。
以前もお話しましたが、歯を失ったところを補う補綴治療には、ブリッジ、義歯(入れ歯)、デンタルインプラントがあります。いろいろとネガティブなイメージがあるインプラント治療ですが、いわゆるチタン製の人工的な歯根です。歯が喪失してしまったところを人工歯根を立てて補う補綴治療です。
メリット:ブリッジのように両隣りの歯を削らずに済む、見た目が良い、咀嚼効率が最も良い、違和感が少ないデメリット:小手術が必要、保険適用外の治療となるため治療費が高い。
矯正の分野では、デンタルインプラントではなく、アンカーインプラント(temporary achorage device: TAD)というものが用いられます。アンカーインプラントは、矯正治療の間だけ一時的に、とても小さなインプラント(骨となじむチタン製のピン)をあご骨に埋入し、それを支点にして歯を引っ張るという最先端の治療技術です。痛みはほとんどなく、安全で確実な治療が行えます。
これまで難しかった症例の治療が可能となり、また症例によってはより精度の高い治療結果と、治療期間の短縮が可能となりました。従来の歯列矯正は奥歯を支点として他の歯を引っぱって歯を並べるため、奥歯まで動いてしまわないように歯に対してかける事ができない力の方向があります。インプラント矯正はその支点を歯に求めず、完全に固定されたインプラントを支点とするため、自由な方向に力を発揮させることが可能となりました。つまり動いてほしい歯だけが動いて、動いてほしくない歯は動かないということです。
従来の矯正治療の場合、治療内容によっては、ヘッドギアなどの協力が必要で、これにより動いてほしくない歯を動かないように抑えます。
ただ、仕事をしながらの生活で、なかなか使用する時間がないことも多く、動いてほしくない歯が動いてしまい、満足した結果が得られないこともありました。
これを解決するのがインプラント矯正です。
この度、この学会にて、アンカーインプラントの国際認定医(ICOI fellow)を取得し、学会後に授与式がありました。
初めての国際学会での授与式ということもあり、初のタキシード姿で臨みました。緊張の授与式でした。
ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療
人形町、水天宮前、茅場町、日本橋、月島、江東区、墨田区、台東区、江戸川区近く
メープル矯正歯科