2015年12月19日土曜日

保定装置期間の役割                                〜日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸 川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科〜    

メープル矯正歯科の山口です。


歯列矯正の全治療期間は、大きく動的治療期間と保定期間に分けることが出来ます。みなさんが初めにイメージする矯正治療は、歯に矯正装置とワイヤーを付けて歯を動かすものではないでしょうか?実は矯正には歯並びを整えた後の保定(後戻りを予防する)装置を装着する大事な期間が存在します。

保定期間はマウスピース矯正や、舌側矯正(裏側矯正・リンガル)などような矯正治療にも必要な期間であり、必ずその期間を皆さん経験されます。もしも保定期間にしっかりと保定装置を付けないと、歯並びが元のように戻ってしまう可能性があります。保定装置は『リテーナー』と呼ばれることもあり、床型リテーナー、マウスピース型や歯の裏側にワイヤーを直接付けるなどいろいろな方法があります。(どのような種類があるか矯正専門医やスタッフの方に聞いてみると良いでしょう)
透明マウスピース

固定式リテーナー

床型リテーナー


歯の移動、いわゆる動的治療を終えた後になぜ保定装置を付けなければならないのでしょうか?それは人体の優れた能力が故に起きてしまう副作用のようなもので、『恒常性』という作用があります。簡単に言うと変化の後に元に戻ろうとすることです。例えて言うと、短期間でダイエットを行うとリバウンドしやすいのと同じです。矯正治療も同じで、長年の環境や習慣によって出来上がった状態(歯の位置や舌癖、噛み方)を変化させようとすると恒常性が働き、動的治療終了直後は治療前の状態に戻りやすい状態になります。それを防ぎ、矯正した歯並びの状態を新しい歯並びであると体に認識させる、それが保定期間の大きな目的になります。


動的治療期間は、歯に矯正装置とワイヤーが付いているためいつでも力が働いている状態ですが、保定装置の中には取り外し可能なものもあり、それを選択した場合は患者さん自身でしっかりと保定装置を装着することが重要になりますので、取り外す際は食事や歯磨きが済んだらすぐに装着するようにしてください。


保定装置を使用したら必ず後戻りしないと言い切れませんが、きれいになった歯並びを少しでも長く保つために、保定装置期間がとても重要であることをぜひ知っておいてください。





















ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療
人形町、水天宮前、茅場町、日本橋、月島、江東区、墨田区、台東区、江戸川区
近く
メープル矯正歯科

http://www.maple-ortho.com

2015年12月18日金曜日

8020運動:予防と矯正の関係について                                                                               〜日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸 川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科〜

メープル矯正歯科の山口です。


今日は予防という観点から歯列矯正について考えてみたいと思います。

「8020運動」というものを聞いたことはありますでしょうか?1989年に厚生労働省が提唱し始めた運動で、80歳までに20本の自分の歯を残そう、そのために日々のデンタルケアを大切にしましょうというものです。本来成人の歯は全部で28本(親知らず含まない)あり、齲蝕(虫歯)や歯周病で抜けてしまい、20本以下になってくると食事を楽しむことができなくなるといわれています。




この8020運動が開始された当初は、8020運動達成者、つまり80歳以上で自分の歯が20本以上残っている人の割合が、8.2%だったそうです。そして80歳以上の方の平均残存歯の数はなんと4.5本。ほぼ自分の歯で食事をすることはできない時代でした。

そんな中少しずつ8020運動が浸透してきて、日々のブラッシングに気を付ける方が増えてきたり、歯ブラシや歯磨き粉の進化などもあった結果、2014年歯科疾患実態調査では38.3%まで来たという嬉しいデータが発表されました。




更に、8020運動の達成者の中には、著しい不正咬合(出っ歯、受け口、デコボコなど)がなかったということが東京医科歯科大学の研究で明らかになったそうです。先に書いたように歯磨き自体の質が上がったこともありますが、この研究から見るとやはり歯並び、噛み合わせに問題があると、ブラッシングが行き届かず、齲蝕から歯周病、抜歯へとつながっていくことも見えてきます。

また、開咬(オープンバイト)の場合は唾液による自浄効果もさがってしまい、齲蝕の可能性が高くなってしまいます。



矯正治療は多くの場合見た目の審美的改善を求められるのですが、こういったデータからもわかる通り、予防という観点でも歯列改善が大きな価値かと思います。
































ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療
人形町、水天宮前、茅場町、日本橋、月島、江東区、墨田区、台東区、江戸川区
近く
メープル矯正歯科

http://www.maple-ortho.com

2015年12月13日日曜日

何歳まで矯正治療を受けられるか?                                                               〜日本橋・人形町・水天宮前・茅場町・月島・江東区・墨田区・台東区・江戸 川区近く ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療はメープル矯正歯科〜    

メープル矯正歯科の山口です。

「何歳まで矯正治療を受けられますか?」という問い合わせを受けることがあります。小児矯正に関して、早いうちから歯列矯正をした方がメリットあるという話は色々なところで目にするようになりましたが、逆に年齢を重ねていった場合はどうでしょうか?最近は成人の方の矯正治療もかなり増えてきているので、この点に疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?「いまさら矯正する年齢じゃないですし・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。




結論からいうと、【年齢制限は特にない】と考えます。当院でも60歳過ぎてから治療をしたという方もいます。年齢制限はありませんが、口の中の状態によって難しさがでてくることはあります。


まず歯の動きから見ていくと、この疑問に対して答えがわかってきます。矯正治療は歯にブラケットと呼ばれる矯正装置を付け、正しい歯列の形をした金属のアーチワイヤーを通し、ワイヤーが本来の歯列の形状に戻ろうとする力を利用していきます。


外から見えない部分ですが、歯の根っこ(歯根)という部位が歯茎、歯槽骨(歯が並ぶの土台部分である顎の骨)の中に埋まっています。歯がワイヤーの力に引っ張られて動こうとする際、この歯根が歯槽骨にぶつからないように破骨細胞という細胞が歯槽骨を溶かしていきます。これを「吸収」と呼びます。そして吸収が行われているのと反対側の歯槽骨では骨芽細胞という細胞が歯槽骨を生み出していきます。これを「再生」と呼んでいます。つまり、歯列矯正の歯の動きとは、歯槽骨の「吸収」と「再生」によって動いているように見えているということになります。



矯正治療を受けられる年齢制限はありませんが、この吸収と再生がきっちりできる状態である必要はあります。とはいえ突然この吸収と再生がストップすることはなく、代謝の速度が少しずつ下がってくることで、年齢が高くなっての治療はトータルの矯正治療の期間が長くなる可能性は出てきます。

年齢を重ねていくと、歯周病という問題があります。矯正治療が全くできないことがあるとすると、この歯槽骨がすでに溶けてなくなっている場合や、歯槽骨に問題がある場合、ほとんどの歯が歯周病などで抜けている場合などが考えられます。


歯周病以外にも重度の上顎前突(出っ歯)や下顎前突(反対咬合、受け口、しゃくれ)などは、場合によって外科手術が必要になるので、手術の回復力などが年齢的なハードルになる場合もあります。


たしかに年齢が若い方が歯周病のリスクが少なく、歯はスムーズに動いてくれます。
しかし矯正は年齢に関係なく、思い立ったときにするべきと考えています。いわゆる「善は急げ」ですね。若年者と比べると不利な面もありますが、日々の口腔内のケアと定期的な歯周病の管理をしていれば、年齢に
関係なく、矯正治療ができます。

8020運動の調査結果にもありますが、日々の歯磨き、クリーニングなどはとても大切な要素になってきます。常に口腔内のケアをすることで、いざ矯正治療を受ける際に問題なく進められるだけでなく、そもそも歯列矯正を必要としないことにつながるかもしれません。













ひとりひとりに、きちんとフィットする矯正治療
人形町、水天宮前、茅場町、日本橋、月島、江東区、墨田区、台東区、江戸川区
近く
メープル矯正歯科
http://www.maple-ortho.com